登山道「湖西トレイル」開通 国境愛発越−三国岳間の80キロ
2005年12月17日
 滋賀県高島市内を走る中央分水嶺(れい)の山々を縦走する登山道「湖西トレイル」がこのほど、地元の登山愛好家の手で開通した。琵琶湖と若狭湾を一望でき、気軽に豊かな自然を楽しめるのが魅力といい、「自然との共生を図りながら、多くの人に湖西の山を知ってもらいたい」とPRに力を入れている。

 湖西トレイルは、国境愛発越(あらちごえ)(高島市、福井県)から、ほぼ県境沿いの尾根を通り、水坂峠を経て三国岳(高島市、京都府)につながる約80キロのコース。20年ほど前に、合併前のマキノ、今津両町と朽木村の登山グループが別々に登山道整備を始め、合併を機に各町村の登山愛好家やレジャー施設などが「湖西の山ネット協議会」(多胡伊久男会長)をつくり、それぞれの登山道をつないで完成させた。

 高低差は約700メートルで、最も標高が高いのは三重嶽(さんじょうだけ)(高島市)の974メートル。中高年にも歩きやすく、天気が良ければ若狭湾が見渡せる。ブナやミズナラ、アシウスギの混成林などもあり、四季を通して楽しめる。

 踏破するには9日程度かかると見込まれ、ガイド付きで数カ月に分けて登る月例会や、スノーシューでの雪山登山ツアーを実施している。案内看板などは来春から順次設置する予定で、同ネット事務局は「あまり知られていなかったが、白神山地(青森、秋田県)に負けない魅力がある。京阪神からも人を集め、地域の活性化につなげたい」と話している。ツアーの問い合わせは琵琶湖周航の歌資料館内の同ネット事務局TEL0740(22)2108。
京都新聞


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