滋賀県高島市安曇川町の安曇川人工河川で1日、産卵用アユの放流が始まった。昨年の台風などの影響で、琵琶湖の今年のアユ資源量は平年に比べ約60%も減少している。このため例年の2倍強にあたる約23トンを約1カ月かけて放流する計画で、初日は約3トンを放った。
人工河川での放流は、アユ資源の安定供給を目的に1981年から県水産振興協会が県の委託を受けて実施している。この日は、1週間余り前から河川そばの飼育池で水温にならしていた平均体長15センチのアユを、ポンプで水ごと吸い上げ、全長約700メートル、幅約7メートルの人工河川に勢いよく放流した。
アユは、鳥の食害防止のネットが張られた河川に黒い群れをつくり、元気に泳いでいた。 |