びわ湖バレイに移設計画 愛知万博の大型ゴンドラ
2005年7月16日
 愛知万博(愛・地球博)の会場で使われているロープウエーのゴンドラを万博の閉幕後、滋賀県志賀町のびわ湖バレイに移設する計画が浮上している。万博のゴンドラは大型で輸送力アップにつながるため、来年3月に合併する大津市と志賀町は「記念事業になり、観光の活性化にもつながる」として、移設を支援している。万博協会も「大切に使ってもらえれば」と前向きに検討している。

 比良山系の打見山のふもとと山頂付近を結ぶびわ湖バレイのロープウエーは1975年に開設された。全長約1・8キロで、現在は4人乗りのゴンドラを使っている。老朽化が進んでいる上、スキーシーズンには、乗るまでに「1時間待ち」の日もあり、輸送力の強化が課題になっている。

 そんな中、愛知万博のロープウエー(全長約2キロ)が9月25日の閉幕後に撤去されると聞き、株式会社「びわ湖バレイ」と志賀町は5月から、8人乗りのゴンドラの移設を万博協会に打診している。来年3月20日に同町を編入合併する大津市も「何よりの記念事業になる」と歓迎し、実現を後押ししている。

 同社によると、平地を回る万博と違い、急峻(きゅうしゅん)な斜面を上るびわ湖バレイのロープウエーは、ワイヤの太さなどの仕様が異なる。ゴンドラの移設には、支柱やワイヤなどを取り換える必要があるが、それでも、新設よりはコストを2割程度削減できるという。

 大津市や志賀町は、乗員が増えて輸送力アップが図れ、「万博のゴンドラとして売り出せば、観光の活性化にもつながる」と期待し、ゴンドラを活用した観光施策や移設への補助制度を検討している。

 万博協会は「志賀町を含む二つの自治体から、移設を求める要望が来ている。撤去後も大切に使ってもらえるところに再活用してもらいたい」と話している。
京都新聞


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