春本番へ 山伏らが市内練り歩き 琵琶湖一帯で“比良八講”
2005年3月26日
 湖国に春の訪れを告げる恒例行事「比良八講」が26日、大津市などの琵琶湖一帯で行われた。比叡山延暦寺の僧侶や山伏らが市内を練り歩き、琵琶湖上で湖上交通の安全などを祈った。

 比良八講は、平安時代から延暦寺の僧侶が山中で行っていた法要で、戦国時代に途絶えたとされる。千日回峰行を満行した故箱崎文応・大阿闍梨(あじゃり)が1955年に再興し、今年で50年目を迎えた。

 一行約50人は午前9時、同市長等3丁目の本福寺を出発。ほら貝を響かせて大津港まで練り歩き、船に乗り込んだ。

 船上では、比良の山でくんだ「法水(ほうすい)」を湖面に注ぎ、渡辺恵進・天台座主(94)らが水難者を供養し、湖水の浄化を祈った。一行は比良の山並みを望みながら護摩法要を営む志賀町南小松の湖岸へ向かった。

 湖国は、この行事を境に比良山系から吹き下ろす強風がやみ、春本番を迎えるという。
京都新聞


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