末長く親しまれる地域の名物に 高島 国内最大の石製の水車が完成
2005年2月28日
 滋賀県高島市内の石材会社が、石を素材にした直径約2・6メートルの巨大水車を1年がかりで完成させた。地元の高島町商工会によると、石製の水車としては国内最大とみられる。13日にも、城下町の面影を残す町家を活用した観光施設・びれっじ2号館(同市勝野)の裏庭に設置し、観光の目玉にする。

 水車は、土台を含む高さが3・5メートルある本体部分と、3・9メートルの高さから水を落とすとい部分からなり、総重量は約7・5トン。土台だけが比良山系の花こう岩で、ほかは中国産の御影石を用いている。設置する裏庭につくる貯水池の水約15立方メートルを小型ポンプで循環させて動かす。

 15年ほど前から石のアート作りに取り組んでいる同社社長の中村久さん(61)=同市鴨=が「町家の雰囲気にふさわしい大きな石の水車が、観光客の話題になれば」と制作を思い立った。水車本体の約50個の部品は、それぞれ70−150キロの重さがあるため、部品が壊れないように3台のクレーンを慎重に操作して作業を進め、組み立てだけで約4カ月かかったという。

 びれっじ2号館を運営する町商工会は「木と違って、石の水車は長持ちする。末長く親しまれる地域の名物になれば」と話している。
京都新聞


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