大型の竪穴住居跡など出土 マキノ町・極楽寺遺跡
2004年11月18日
 弥生後期から古墳中期の方形の竪穴住居跡6棟が、滋賀県マキノ町沢の極楽寺遺跡から出土し、調査をしていた県教委が18日発表した。同町で弥生時代の遺構の確認は初めて。1棟は1辺が9・5メートルの大型の竪穴住居跡で、県教委は「集落の集会の場や大家族の住居と考えられる」としている。

 県道工事に伴う調査で、2002年度の試掘では古墳時代から平安時代の遺構や遺物が見つかった。本年度も6月から幅11メートル、長さ約200メートルにわたって調査している。

 弥生後期から古墳前期までの竪穴住居跡3棟は調査地の南端から出土した。このうち1棟は確認できた部分が東西8メートル余り、南北9・5メートルで、床面積が一般的な規模の約3倍の70平方メートルを超える大型だったという。

 さらに、同遺構の北側で同時期とみられる2棟の竪穴住居跡を確認し、調査地の中央付近からは古墳中期の同住居跡1棟と、住居跡の南半分を削るかたちで中世の大溝(幅2・5メートル、深さ1・5メートル)も出土した。土器片も多数見つかり、県教委は「この時代の湖西地域の社会構造や生活形態を知る新たな資料」としている。

 現地説明会は今月21日午前11時から。
京都新聞


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