映画「近江聖人 中江藤樹」 老人クラブ、わらじ作りで応援
2004年9月11日
 ◇町制50周年記念製作
 安曇川町が町制50周年を記念して製作する映画「近江聖人 中江藤樹」で、同町老人クラブ連合会(日置喜久雄会長)が「自分たちもお手伝いしよう」と10日、エキストラ出演する町民が履くわらじと草履を作った。

 藤樹は同町生まれの江戸初期の儒学者。日本の陽明学の祖とされ、その教えと温かい人柄は今も町民に大きな影響を及ぼしている。映画は東映太秦映像の協力で来月中旬から撮影を開始し、年内に完成予定。主演の藤樹役は原田龍二さん。

 村人が藤樹に協力して川に橋を架けるシーンがあり、エキストラとして町民の大人約100人、子ども約30人が出演する予定で、わらじと草履はこの中で使われる。

 この日は町内各老人クラブの代表計21人が同町勤労青少年ホームに集まり、細くて強いもち米のわらを使って根気強く一つ一つ編んでいった。わらじ作りのベテラン、入江芳和さん(78)は「子どものころから教えを学んできた藤樹先生の映画が出来るのは本当にうれしい」と話し、日置同連合会長も「わらじ作りは手間がかかるが、映画作りを応援できることを誰もが喜んでいる」と話している。

 同町在住で、同映画のプロデューサー兼美術監督を務める高見哲也さん(64)は「町民にいろんな形で参加していただくことで、良い映画作りの大きなエネルギーが生まれてくる」と大歓迎している。
毎日新聞


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