金銅製宝冠と飾履の複製公開 高島の鴨稲荷山古墳から出土
2004年8月13日
 滋賀県高島町はこのほど、古墳時代後期の鴨稲荷山古墳(同町鴨)から出土した副葬品の金銅製宝冠と、履物に似せた飾履(しょくり)の複製各1点を作り、同古墳近くの町歴史民俗資料館で公開している。

 鴨稲荷山古墳は102年前の県道工事で出土した。その後、京都大が1922年に実施した本格的な調査で石棺内などから多数の副葬品が見つかった。一部は同資料館が所蔵しているが、主要品は京都大総合博物館(京都市左京区)や東京国立博物館が所蔵。複製品も県立安土城考古博物館(安土町)が宝冠と飾履の各2点などを持っているが、同資料館には小さな耳飾りの複製品があるだけで、来館者から資料の展示を望む声が寄せられていた。

 復元された宝冠は高さ20センチ、直径17センチ。実物を忠実に復元し、薄い銅板表面に亀甲柄を施し、金メッキをして魚やガラス玉で装飾した。飾履(長さ29センチ、幅9センチ)も同様の飾りを施した。制作費は約300万円。複製品2点は常設展示している。
京都新聞


HOME
Copyright (C) 2003 Shoei Real Estate Corporation. All Rights Reserved