地元の障害者対象に水泳教室−志賀町・びわこ成蹊スポーツ大学
2004年4月26日
 ◇専攻学生がマンツーマン−−グループ「イルカ」も誕生

 昨春開学したびわこ成蹊スポーツ大学(志賀町北比良)で、地元の障害者を対象にした水泳教室が開かれている。金田安正教授(障害者スポーツ学)を中心に、障害者スポーツの指導者を目指す学生も加わり、参加者は恵まれた環境で水泳を満喫。このほど障害者の水泳グループも誕生した。

 同町社協が昨秋、金田教授を招いて研修会を開いた際、参加者から身近な町内の大学で水泳を学びたいと要望が出て、11月から教室がスタート。大学の休みの時期を除き毎火曜午後5時半から1時間、温水プールで開いている。コースの一部は底板を上げて水深を浅くでき、金田教授の下で障害者スポーツを学ぶ学生たちがマンツーマンに近い形で付くので、安全面でも心配は少ない。

 練習を重ねるうち、障害者同士のきずなも深まり、このほど「イルカ」というグループが発足した。メンバーは男性5人女性3人。23歳〜69歳と幅広く、肢体、聴覚、知的など障害もさまざま。

 メンバーの1人、勝見正彦さん(44)は「教室に来始めて自分でも上達したと思う。いつか障害者大会の平泳ぎに出場したい」という。同町社協職員で「イルカ」の代表の藤野治美さん(45)は「浮くことから始めたのに、指導が分かりやすく楽しく泳げるようになった。何より安心感があり、リハビリにも役立っている」と話す。

 一方、障害者スポーツ指導員を目指す生涯スポーツ学科2年、田村莉絵さん(20)は「一人一人の個性を見極め、楽しく泳いでもらうことに努めている」という。全体の指導に当たる金田教授は「運動する喜びを誰にも味わってほしい。音楽に合わせてみんなで踊るシンクロも取り入れていきたい」と話している。

 参加者を募っており、連絡は同町社協へ(077・592・0800)。
毎日新聞


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