「四高桜を後世に」、小枝を接ぎ木 高島 住民、OBら参加
2004年3月6日
 琵琶湖で遭難した旧制四高漕(そう)艇部員をしのぶ四高桜を守り育てようと、滋賀県高島町の「四高桜を守り育てる会」(今西仁会長)は6日、地元住民やOBに呼び掛けて苗木の接ぎ木作業を同町の町B&G海洋センターで行った。

 1941年4月6日、同町沖で旧制金沢第四高等学校(現金沢大)の漕艇部員11人の乗ったボートが遭難し、一周忌にソメイヨシノの苗木約1000本が、同町永田の現在の湖周道路沿いに植樹された。これらは四高桜の名で親しまれてきたが、現在、道路拡幅に伴い、後に補植された分も含めて112本が新設公園へ順次移植されている。

 同会は、昨年2月に地元の自治会や企業などが設立。悲劇を後世に伝えるため、四高桜の子孫を拡幅後の湖周道路沿いなどに植えようと住民らに呼び掛け、四高桜の小枝を接ぎ木した苗木を育てる活動を続けている。

 接ぎ木作業は昨年に次いで2回目で、約70人が参加。造園業者の指導で植木鉢の山桜の苗木を約5センチに切り、切り込みに四高桜の枝を挟んでテープで固定した。
京都新聞


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