新市名称を変更、「高島市」に 高島郡合併 住民の意向反映
2004年2月24日
 滋賀県高島郡6町村の合併協議会が24日、合併後の新しい市の名称を「高島市」に改めることを決定した。「高島市」は住民グループが希望していた名称で、協議会が先に決めた「西近江市」を住民の活動が覆したかたちとなった。

 協議会はこの日、今津町の郡民会館で開かれ、先に集計された住民アンケート調査を踏まえて協議した。81・74%というアンケート回答率の高さと、その84・64%が「高島市」を望んでいる結果を受け「この結果に異論があるとは思えない」「住民の意思表示を重く受け止め、この声に賛同したい」という発言が相次いだ。出席委員32人の投票で25人が「高島市」を選び、新市名の変更案を全会一致で承認した。

 新しい市の名となる「高島」は日本書紀や万葉集にも記された地名で、古くから「高島商人」や「高島ちぢみ」といった呼称にも使われている。

 市名の改称をめぐっては、郷土史家らでつくる「高島市に改名を求める会」が昨年9月、約2万5000人の署名を添え「住民に親しまれた地名が失われることはしのびない」として、要望書を提出していた。協議の行方を見守ってきた会の多胡正代表は「郡民と地域の将来のため、改名が決まって良かった」と話した。

 協議会の海東英和会長(新旭町長)は「できる限りの努力を行い、遠回りしたが、住民の意向もくんだ結果を大切にしたい」と話し「(公募で)西近江市に応募いただいた方々には申し訳ない」と謝罪した。
京都新聞


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