ヴォーリズ設計の園舎建替えへ 今津 築81年、老朽化激しく
2003年10月1日
 米国出身の建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズ(1880−1964)が設計した建物を園舎にしている滋賀県今津町今津の私立今津幼稚園で新築計画が進んでいる。老朽化の著しい園舎は取り壊す予定で、浅見文博園長は「残念だが子どもの安全確保のため、やむを得ない」と話している。

 同幼稚園は、1922年に湖西地域の伝導の拠点として、ヴォーリズが設計した木造一部2階建ての旧今津キリスト教会館の建物を利用して32年に開設。同じヴォーリズが34年に同会館前に建設した今津教会礼拝堂(現在、国の登録有形文化財)も併用して、学校法人「恵の会」(理事長、浅見園長)が運営している。

 改築するのは旧今津キリスト教会館の建物。32年の開園以来、大切に使ってきたが、痛みが激しく手狭だったことから増築や改修を繰り返しており、外観を除くと当初の面影は残り少ないという。

 同法人は現在、一粒社ヴォーリズ建築事務所(大阪市)に、ヴォーリズの手法で現園舎の雰囲気を取り入れた設計を依頼。11月までに図面が届く予定で、浅見園長は「今後、町とも相談しながら来年度当初には工事を始めたい」としている。
京都新聞


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