滋賀県朽木村柏の温泉施設「くつき温泉てんくう」で増築工事が行われている。入浴施設を倍増することで、減少傾向にある利用者の回復を狙う。来年4月にオープンする予定。
同温泉は1995年、オープンした。村が全額出資する財団法人「むらおこし公社」の運営で、冬期はスキー場の利用者でにぎわうほか、日曜朝市の買い物客にも人気があり、何度も利用するリピーターも多い。
同公社によると、年間利用者は95年度は目標の年間10万人を大幅に上回る約20万2000人で、98年度は過去最高の28万6000人となり、今年5月には、8年間で通算200万人を達成した。しかし、マキノ町や志賀町にもその後、温泉施設が開設されたことなどで、98年度をピークに、02年度は21万4000人まで減った。そこで、村は増築してテコ入れを図ることにした。
増築部分は鉄筋コンクリート2階建て約600平方メートルで、現在の面積を倍増し、利用者の待ち時間を解消、また、岩を基調とした露天風呂を目玉施設にする。同村は「減少傾向をくい止め、村の活性化につなげたい」と話している。 |