滋賀県の琵琶湖環状線構想を実現するためのJR北陸、湖西両線の直流電化事業で、県と地元19市町村の促進期成同盟会、JR西日本の3者は18日、事業着手に向けた工事協定を締結する。JR西日本が今後、詳細設計に入り、今秋をめどに工事を開始、2006年秋の開業を目指す。
協定は、昨年11月末に県と福井県、JRの3者が調印した費用負担に関する基本合意に基づく全体協定と、本年度の工事内容や費用を定める年度協定の2つ。事業全体のうち、滋賀側の事業内容とその費用、負担金の額や支払い方法などを定めた覚書も交わす。
総事業費は約162億円。うち144億円を滋賀側が75億円、福井側が69億円負担する。滋賀の負担分のうち58億円4000万円を県が、16億6000万円を期成同盟会が支払う。
事業期間は本年度から06年度までの4年間。本年度の工事費用は県の負担とし、当初協定額を4億4600万円と設定する。設計や工事の進ちょくに応じて変更。期成同盟会の支払い分は05年度に全額払いとする。
事業完了後は、新快速が1時間に1本、湖西線は敦賀まで、北陸線も近江塩津まで延長される。時間帯により2時間以上かかる京都−木之本間が1時間余りに短縮。県内ならどの駅から乗車しても1時間以内に目的の駅に着くようになる。
|