ヴォーリズ設計の図書館 修復完了 今津町、資料館として開館
2003年4月1日
 米国の建築家ウイリアム・ヴォーリズが大正時代に設計した滋賀県今津町今津の旧町立図書館の修復作業が完了、1日から今津ヴォーリズ資料館として開館した。当時の設計図に忠実に復元したといい、地域の文化活動の拠点として利用される。

 資料館は鉄筋コンクリート2階建て。約9・2メートル四方の正方形型で、面積は延べ約170平方メートル。昨夏から復元作業が始まり、建設当時の雰囲気を醸すため、内部には、当時の銀行のカウンターや暖炉を再現、全国のヴォーリズ建築の資料などもパネル展示した。外壁も、図書館当時に塗られた白色のアクリル塗装をはがし、当初の色を再現した。

 管理・運営は、地元の女性グループ「アクト21企画」が町から委託され、サロンやギャラリーとしても使う。臼坂登世美事務局長(54)は「高島郡で1番にぎわっているといわれる文化の拠点にしたい」と張り切っていた。

 資料館は、1923年百十三銀行(現滋賀銀行)今津支店として完成、79年から一昨年まで図書館に転用していた。資料館がある辻川通りには、ヴォーリズ設計の建築物がほかに2棟残っている。
京都新聞


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