滋賀県高島市今津町今津にあるヴォーリズ建築の旧今津郵便局で、地元住民でつくる「ヴォーリズ今津郵便局の会」が本年度、音楽会や木工のワークショップなどを1年間にわたって催す。最初の取り組みとして、26日にジャズコンサートを開く。同会は「旧郵便局を生かしてにぎわいを地域に取り戻したい」との願いを込める。
旧今津郵便局は1936年に完成。半円のアーチを描く玄関ポーチが特徴で、78年に営業を終えるまで使用された。今年3月には国の登録有形文化財となった。同会は2013年に発足。約100人の会員が建物の補修などを手弁当で進める。
ジャズコンサートは26日午後3時からで、地元住民の愛好者らでつくる「K−Band」が演奏する。木工のワークショップでは、旧郵便局を含む計3軒のヴォーリズ建築が現存する「ヴォーリズ通り」を訪れた人々がくつろげるようにと、木製のベンチなどを一般参加者に作ってもらう予定。ヴォーリズ建築について学び、旧郵便局の思い出を語り合う会も計画する。
会長の大石義一さん(71)=同市今津町今津=は「イベントを通じて多くの人に旧郵便局を知ってもらえれば、市民の手で旧郵便局を守ることにもつながる」と期待する。
コンサートは無料。当日受け付けで先着約50人。問い合わせは今津ヴォーリズ資料館TEL0740(22)0981。 |