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緑のダム:湖岸の漂着オニグルミ、奥山に里帰りを 水源の森づくり、30日に育苗行事
2012年4月22日
 ◇住民ら「カバタに感謝」 巨木林復元へ、トチの実も植栽
 奥山から川を下ったクルミが湖岸で芽吹いている。育てて源流へ帰し、水源の森づくりに役立てよう−−。カバタ文化を発信する高島市新旭町、針江生水(しょうず)の郷(さと)委員会(美濃部武彦会長)が、豊かな湧き水への感謝と持続を願って「里帰り、緑のダム」運動を始める。一昨年、同市朽木で伐採が進んだトチノキ巨木林の復元運動と連携して取り組む。

 針江で生まれ育った美濃部会長(67)と生水の郷委員会の仲間、石津文雄さん(64)らは、奥山のオニグルミが湖岸に生えていることに着目。山から実が流れ下って湖岸に打ち上げられ、芽吹いたのだ。石津さんは「幼木を育てて奥山に里帰りさせよう。湖岸のヨシ再生にもつながる」。美濃部さんは「湖水の38%は高島市域から流れ込む。カバタの水も山のおかげ。コンクリートでなく緑のダムを」と、水源の森づくりを思い立った。

 同市朽木の安曇川源流域では一昨年、トチノキの巨木約60本が業者に伐採されたことを機に保全・復元運動が始まった。巨木と水源の郷(さと)をまもる会の青木繁会長(59)が里帰りに賛同し、手掛けているトチの実植林運動とつながった。

 今月30日に第1回びわ湖源流の森づくり行事を行い、オニグルミの幼木約30本と、芽吹いたトチの実約700個を植林ができるまで、石津さんの田んぼで育てる。嘉田由紀子知事も出席し、里山を撮り続ける大津市の写真家、今森光彦さんがメッセージを寄せる。

 同委では市民に参加を呼びかけている。育苗管理などを含め2000円(小学生半額)。世代を超えた森づくりへ「ひ孫まで有効」の会員証を発行予定だ。問い合わせは県立朽木いきものふれあいの里(0740・38・3110、月、火休館)。
毎日新聞


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