国土交通省は6日、日本道路公団の民営化に向け、公団が建設・管理している一般有料道路のうち滋賀県の湖西道路、静岡県の東海4バイパス、愛知県の豊川橋の計6道路について、2004年度から4年間かけ、国と県の負担で買い取り無料開放する方針を固めた。04年度予算の概算要求に買い取り費用を盛り込んでいる。
道路関係四公団民営化推進委員会の昨年12月の最終報告は、高速道路網に未接続の独立した公団の一般有料道路は、05年度の民営化までに原則として国や自治体に譲渡するとしている。今回の方針はこの報告に沿ったもので、買い取り対象路線が明らかになったのは初めて。
譲渡額は道路の資産額と今後償還すべき額の合計を想定し、直轄国道の整備と同じで国が3分の2、県が3分の一を負担し買い取る。ただ、各県とも財政状況が悪く道路予算に限界もあるだけに、買い取りに同意するかは不透明だ。
02年度末時点での譲渡額は、国道1号と並行する黒字路線の藤枝、掛川、磐田、浜名の四バイパスは償還が進んでおり合計662億円。国道23号と並行する豊川橋も黒字路線なので185億円、国道161号と並行する湖西道路は赤字路線のため1913億円と高額になっている。国交省は、県負担について3分の一をベースに各県と交渉し、買い取り額を設定していく考え。
推進委の最終報告は、圏央道(埼玉など)や京滋バイパス(滋賀、京都)のように高速道路網とつながっている一般有料道路は、公団の高速道路網と一体として扱い、譲渡は不必要としている。
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